三種のアプローチと初心者講座
2011年8月15日 ポケカ【こまごま】 コメント (2)・三種のアプローチと勝利に対する姿勢
はじめに、三種類の初心者について、それぞれ見ていきたいと思います。
まずは、娯楽的アプローチです。
彼ら重視するのは、“楽しいと思えること”です。
ポケモンカードは対戦をすることができます。いちおう、対戦もできます。
自分ではない誰かと相対して競い合うのであれば、
もちろん勝てた方が楽しいに決まっています。
負けたからといって完全に楽しくないわけではありませんが、
勝つか負けるかであれば、勝ちを目指すのは至極まっとうな思考でしょう。
つまり、娯楽的アプローチをとる方々は、勝利への欲求が湧きやすいのだと思います。
続いて、トレーディングカードゲーム的アプローチについてですが、
そもそもここに属する方々の特徴として、“勝利至上主義”を挙げました。
ですので、普通にジムチャレ参加などして対戦の場数をこなして、
普通に環境への理解が進めば、普通に普通のプレイヤーとなっているはずです。
ポケモンカードが魅力的であることが最低の条件ではありますけども。
それでは最後に、ポケモンファン的アプローチの話をします。
ずばり言ってしまいますが、彼らはプレイヤーとは最も縁遠いユーザーです。
なぜなら、その目的が“ポケモンを愛でること”であるから。
ポケモンファンは概ね、数種類、特別に好きなポケモンがいます。
“相棒”などと表現されることもあります。
(プレイヤーの方々に、特定のカードを指して相棒と表する方もいらっしゃいます。
ですが、ここで示している“相棒”とは、全く異なる概念なのです。
プレイヤーの相棒は、基本的には性能ありきの相棒、
カードゲームとしての相棒であるのに対し、
ポケモンファン的“相棒”は、同時に“俺の嫁”を意味するところであります)
そして、つきつめれば、彼らの目的は“相棒を愛でること”につながるのです。
ポケモンカードはTCGのひとつであり、ゲームと同様に、
その内には確実にカードごとの性能差が存在します。
それは絶対になくすことのできない区別であり、批判したいわけでもありません。
ポケモンファンによる“一種のヒイキ”は、ポケカにおいては、
“その特定をえこひいきすること”といえるでしょう。
けれども、彼らそれぞれの相棒たちがすべて恵まれているわけもなく、
決して超えることのできない性能の壁に直面します。
結果、より強いカードを用いるプレイヤーに勝てず、勝利を掴み取れなどしません。
ですが、彼らはそれで満足してしまいがちなのです。
そのカードさえ使えればそれで十分になってしまう傾向にあるからです。
つまり、勝たなくても良い、勝利から縁遠くなってしまいます。
そして、ポケカはポケカだとはいえ、ゲームでありますから、
勝利を望まないとどうなってしまうかは……、
プレイヤーである皆様がよくおわかりだと思います。
・初心者講座の目的
次に、初心者講座の目的について考えてみたいと思います。
考えてみたいと思いますなんて言ってみたところで、おそらく考える必要すらなく、
答えは「初心者を一見様で済まさない」ということだと思います。
そして、初心者をポケモンカードに定着させるために必要なこと、
それこそが、「初心者のプレイヤー化」であり、
要するに「初心者の初級者へのレベルアップ」なのです。
プレイヤーそれ自体が一朝一夕で完結するものではなく、
継続は力なり、ポケモンカードに長く触れる必要があります。
つまりそれは、ポケモンカードに長く親しむ、界隈に定着する、ということです。
さらには、前回の記事で触れました通り、プレイヤーの実態は、
“勝利を目的とできる”ポケカユーザーのこと。
突き詰めますと、初心者講座の目的は、
「初心者の勝利への意欲を喚起し、プレイヤーへとレベルアップさせる」
ということなのではないでしょうか。
初心者講座、実行する側の趣味やら傾向やらにもよりますが、
その内容は、大抵が“プレイヤーの目線”で行われているものだとぼくには思えます。
たとえば、現環境における強力なカードの紹介。
プレイヤーとして、環境の理解は必須技能たりえましょう。
まず圧倒的に環境をしらない、経験の浅いプレイヤーには足りないものでしょう。
たとえば、必須カードの紹介。
ポケモンカードはポケモンが主役に見えて、その実、
デッキを組む際には大多数をトレーナーズが占めます。
というと毎回ポケモン35枚超えてます、って言ってくる方がいるので、
先に釘を刺しておきますけれども、それはまごうことなき例外です。
カードの紹介、使い方、デッキの組み方。
それらすべてはカードゲームに始まりカードカードゲームに終わる、
“プレイヤー”による“プレイヤー”のための講座なのです。
・初心者とプレイヤーのギャップ
プレイヤーがプレイヤーを養成するために行っているものですから、
そのようになってしまうのは当然とも言えます。
ですが、ここでぼくがまず提言したいことが二つあり、
そしてそれこそが、ぼくが初心者講座に抱くささやかな疑念、
「それは何かズレているのではないか」と思わせる元凶だったのです。
一つ目、それは、看板に偽りあり、ということです。
大抵がタイトルに冠する「初心者講座」、
その初心者という文字列の意味するところは、
“はじめて間もない”、さらに“非プレイヤー”であります。
プレイヤーでない初心者を対象としているはずなのに、
内容はプレイヤーたる初級者向け、ギャップがあります。
ぼくはすごく細かいことが気になる性格で、なんだかんだで言葉には敏感なので、
そのギャップが、ものすごく大事に感じられてしまったのでしょう。
(けれども、ぼくが勝手に定義した言葉に基づく感想なので、
結局ぼくにしか通じない疑問なのでした)
二つ目、これこそが重要で、ポケモンファンには理解できない、というものなのです。
ポケモンファンは、勝利をメインに据えてかかることは基本的にありません。
ですから、勝つための講座を見せられても、実感として身に付くことは少ないのです。
そもそもポケモンファンというものは、自己完結性が非常に高いものです。
自分と相棒がともにあれば、よそなんて知ったこっちゃないのです。
ですから、レシバク強い! ゼクトル最強! ゴチラン見なきゃ!
ラフランジャロがダークホース! ヤンマ便利! ジバエンブ世界一!
そんなことを言われたところで、ふうん? 以上の感想を持ちづらいのです。
だってそれは、自分とも相棒とも、まったく関係のない情報なのですから。
まあ、環境内に相棒がいればよいのですが、そうそううまくはいきませんね。
それが、ぼくの経験談です。
最後に、ぼくの経験を紹介しておきます。
・M_A_Dawnと初心者講座
正直、ぼくがポケカをはじめた頃はまだ初心者講座とか盛んではありませんでした。
一応ぼくはなんだかんだいってオタク気質ですから、
自分でネットとか使って、いろいろ調べていくわけです。
当時L2発売前は、完全にガブレン環境だったと思います。
さらには、それに伴ってカイゲンもたくさんいました。
サナレイドやワタッコもよく見る名前ではありました。
ですが、それらを見て、性能を見ても、その強さがよくわかりませんでした。
ドラゴンダイブ? ふうん? で済んじゃいますし、
シャドルもおとすもサイコロックも強さを実感することはなかったのです。
みんなでアタックは強いと思ってました。
ユクシーネンドとSPを、環境を知って、そこではじめて強いものだと今は思います。
ぼくは一応ゲーマーの末席を名を連ねておりますから、
相手を知ることの重要性こそ多少は理解してました。
が、それでもやっぱり最大の目的は“オーダイルを使う”であり、
その他のものについては後回し、関係ないといった心理も働いてしまい、
理解しようなんて毛ほども思ってませんでした。
ハマナミズキとユクシーネンドが必須パーツ、それくらいだけ読み取って、
それらのカードをそろえるくらい。
だけどもそれらはすべて“対戦で戦う”ためでなんかなくて、
“オーダイルを立たせる”ためのものでしかありません。
結局、カードだけ揃えて意欲の足りない、中身空っぽな“仮面プレイヤー”として、
ぼくのポケカはスタートしました。
今も大して変りないかもしれませんが、それはぼくが決めることです。
・次回、最終回「M_A_Dawnの初心者講座」
・続く
はじめに、三種類の初心者について、それぞれ見ていきたいと思います。
まずは、娯楽的アプローチです。
彼ら重視するのは、“楽しいと思えること”です。
ポケモンカードは対戦をすることができます。いちおう、対戦もできます。
自分ではない誰かと相対して競い合うのであれば、
もちろん勝てた方が楽しいに決まっています。
負けたからといって完全に楽しくないわけではありませんが、
勝つか負けるかであれば、勝ちを目指すのは至極まっとうな思考でしょう。
つまり、娯楽的アプローチをとる方々は、勝利への欲求が湧きやすいのだと思います。
続いて、トレーディングカードゲーム的アプローチについてですが、
そもそもここに属する方々の特徴として、“勝利至上主義”を挙げました。
ですので、普通にジムチャレ参加などして対戦の場数をこなして、
普通に環境への理解が進めば、普通に普通のプレイヤーとなっているはずです。
ポケモンカードが魅力的であることが最低の条件ではありますけども。
それでは最後に、ポケモンファン的アプローチの話をします。
ずばり言ってしまいますが、彼らはプレイヤーとは最も縁遠いユーザーです。
なぜなら、その目的が“ポケモンを愛でること”であるから。
ポケモンファンは概ね、数種類、特別に好きなポケモンがいます。
“相棒”などと表現されることもあります。
(プレイヤーの方々に、特定のカードを指して相棒と表する方もいらっしゃいます。
ですが、ここで示している“相棒”とは、全く異なる概念なのです。
プレイヤーの相棒は、基本的には性能ありきの相棒、
カードゲームとしての相棒であるのに対し、
ポケモンファン的“相棒”は、同時に“俺の嫁”を意味するところであります)
そして、つきつめれば、彼らの目的は“相棒を愛でること”につながるのです。
ポケモンカードはTCGのひとつであり、ゲームと同様に、
その内には確実にカードごとの性能差が存在します。
それは絶対になくすことのできない区別であり、批判したいわけでもありません。
ポケモンファンによる“一種のヒイキ”は、ポケカにおいては、
“その特定をえこひいきすること”といえるでしょう。
けれども、彼らそれぞれの相棒たちがすべて恵まれているわけもなく、
決して超えることのできない性能の壁に直面します。
結果、より強いカードを用いるプレイヤーに勝てず、勝利を掴み取れなどしません。
ですが、彼らはそれで満足してしまいがちなのです。
そのカードさえ使えればそれで十分になってしまう傾向にあるからです。
つまり、勝たなくても良い、勝利から縁遠くなってしまいます。
そして、ポケカはポケカだとはいえ、ゲームでありますから、
勝利を望まないとどうなってしまうかは……、
プレイヤーである皆様がよくおわかりだと思います。
・初心者講座の目的
次に、初心者講座の目的について考えてみたいと思います。
考えてみたいと思いますなんて言ってみたところで、おそらく考える必要すらなく、
答えは「初心者を一見様で済まさない」ということだと思います。
そして、初心者をポケモンカードに定着させるために必要なこと、
それこそが、「初心者のプレイヤー化」であり、
要するに「初心者の初級者へのレベルアップ」なのです。
プレイヤーそれ自体が一朝一夕で完結するものではなく、
継続は力なり、ポケモンカードに長く触れる必要があります。
つまりそれは、ポケモンカードに長く親しむ、界隈に定着する、ということです。
さらには、前回の記事で触れました通り、プレイヤーの実態は、
“勝利を目的とできる”ポケカユーザーのこと。
突き詰めますと、初心者講座の目的は、
「初心者の勝利への意欲を喚起し、プレイヤーへとレベルアップさせる」
ということなのではないでしょうか。
初心者講座、実行する側の趣味やら傾向やらにもよりますが、
その内容は、大抵が“プレイヤーの目線”で行われているものだとぼくには思えます。
たとえば、現環境における強力なカードの紹介。
プレイヤーとして、環境の理解は必須技能たりえましょう。
まず圧倒的に環境をしらない、経験の浅いプレイヤーには足りないものでしょう。
たとえば、必須カードの紹介。
ポケモンカードはポケモンが主役に見えて、その実、
デッキを組む際には大多数をトレーナーズが占めます。
というと毎回ポケモン35枚超えてます、って言ってくる方がいるので、
先に釘を刺しておきますけれども、それはまごうことなき例外です。
カードの紹介、使い方、デッキの組み方。
それらすべてはカードゲームに始まりカードカードゲームに終わる、
“プレイヤー”による“プレイヤー”のための講座なのです。
・初心者とプレイヤーのギャップ
プレイヤーがプレイヤーを養成するために行っているものですから、
そのようになってしまうのは当然とも言えます。
ですが、ここでぼくがまず提言したいことが二つあり、
そしてそれこそが、ぼくが初心者講座に抱くささやかな疑念、
「それは何かズレているのではないか」と思わせる元凶だったのです。
一つ目、それは、看板に偽りあり、ということです。
大抵がタイトルに冠する「初心者講座」、
その初心者という文字列の意味するところは、
“はじめて間もない”、さらに“非プレイヤー”であります。
プレイヤーでない初心者を対象としているはずなのに、
内容はプレイヤーたる初級者向け、ギャップがあります。
ぼくはすごく細かいことが気になる性格で、なんだかんだで言葉には敏感なので、
そのギャップが、ものすごく大事に感じられてしまったのでしょう。
(けれども、ぼくが勝手に定義した言葉に基づく感想なので、
結局ぼくにしか通じない疑問なのでした)
二つ目、これこそが重要で、ポケモンファンには理解できない、というものなのです。
ポケモンファンは、勝利をメインに据えてかかることは基本的にありません。
ですから、勝つための講座を見せられても、実感として身に付くことは少ないのです。
そもそもポケモンファンというものは、自己完結性が非常に高いものです。
自分と相棒がともにあれば、よそなんて知ったこっちゃないのです。
ですから、レシバク強い! ゼクトル最強! ゴチラン見なきゃ!
ラフランジャロがダークホース! ヤンマ便利! ジバエンブ世界一!
そんなことを言われたところで、ふうん? 以上の感想を持ちづらいのです。
だってそれは、自分とも相棒とも、まったく関係のない情報なのですから。
まあ、環境内に相棒がいればよいのですが、そうそううまくはいきませんね。
それが、ぼくの経験談です。
最後に、ぼくの経験を紹介しておきます。
・M_A_Dawnと初心者講座
正直、ぼくがポケカをはじめた頃はまだ初心者講座とか盛んではありませんでした。
一応ぼくはなんだかんだいってオタク気質ですから、
自分でネットとか使って、いろいろ調べていくわけです。
当時L2発売前は、完全にガブレン環境だったと思います。
さらには、それに伴ってカイゲンもたくさんいました。
サナレイドやワタッコもよく見る名前ではありました。
ですが、それらを見て、性能を見ても、その強さがよくわかりませんでした。
ドラゴンダイブ? ふうん? で済んじゃいますし、
シャドルもおとすもサイコロックも強さを実感することはなかったのです。
みんなでアタックは強いと思ってました。
ユクシーネンドとSPを、環境を知って、そこではじめて強いものだと今は思います。
ぼくは一応ゲーマーの末席を名を連ねておりますから、
相手を知ることの重要性こそ多少は理解してました。
が、それでもやっぱり最大の目的は“オーダイルを使う”であり、
その他のものについては後回し、関係ないといった心理も働いてしまい、
理解しようなんて毛ほども思ってませんでした。
ハマナミズキとユクシーネンドが必須パーツ、それくらいだけ読み取って、
それらのカードをそろえるくらい。
だけどもそれらはすべて“対戦で戦う”ためでなんかなくて、
“オーダイルを立たせる”ためのものでしかありません。
結局、カードだけ揃えて意欲の足りない、中身空っぽな“仮面プレイヤー”として、
ぼくのポケカはスタートしました。
今も大して変りないかもしれませんが、それはぼくが決めることです。
・次回、最終回「M_A_Dawnの初心者講座」
・続く
コメント
まったく、そんな輩がいるなんて困ったものですね。
そういえば新しい殿堂デッキを組んでたらたね4、エネ40前後に(ry